このページについて
新シラバス案でいちばん困るのは、いま売られている参考書に載っていない用語が出てくることだと思います。このページは、その用語だけを集めた辞書です。全68語あります。
収録の基準は「現行シラバスに対応する中分類が無い=新しく立った中分類に載っている用語」です。現行シラバスVer.6.5の全用語との厳密な差分ではないため、この中に現行シラバスにも載っている語が混じることがあります(たとえばSaaS・PaaS・IaaSは現行にもあります)。逆に、既存の中分類にひっそり追加された新語は拾えていません。
用語の並びと分類はシラバス案 Ver.0.1 からの引用ですが、各語の説明文は本サイト独自のものです。シラバス案はVer.0.1であり、確定版で変わる可能性があります。
8語
この中分類だけ、シラバス案の列見出しが「用語例」ではなく「行動例/用語例」になっています。用語として挙がっているのは小分類2「アジャイルなふるまい」の8語だけで、残りは行動の記述です。
アジャイルマインド
変化を前提に、小さく試して直していく考え方。手法の名前ではなく姿勢を指します。
仮説検証
「たぶんこうだ」を立てて、小さく試して確かめる進め方。
スプリント
アジャイル開発で区切る短い期間のサイクル。
ふりかえり
期間の区切りごとに、うまくいったこと・いかなかったことを見直す活動。
KPT
ふりかえりの型。Keep(続ける)/Problem(問題)/Try(次に試す)の頭文字。
価値駆動
決められた作業をこなすことではなく、生む価値を基準に判断する考え方。
アジャイルの原則
アジャイルソフトウェア開発宣言の背後にある12の原則。
アジャイルソフトウェア開発宣言
2001年に公開された、アジャイル開発の価値観を示す文書。
8語
シラバス案の用語例は13個。ここではそのうち、データライフサイクルの5機能(生成・保管・処理・活用・廃棄)を除いた8語を並べます。データマネジメント対策では13個すべてを解説しています。
データドリブン経営
勘や経験だけでなく、客観的な事実やデータにもとづいて判断する経営。→ 詳しい解説
データマネジメント
データを「使える状態」に保つ管理活動の総称。分析そのものではなく、その手前を整える営み。
データガバナンス
データの扱い方について、誰が決め、誰が守り、どう確認するかというルールと体制。→ 詳しい解説
データライフサイクル
データが生まれてから捨てられるまでの流れ。機能は生成・保管・処理・活用・廃棄の5つ。
DIKWモデル
Data(データ)→ Information(情報)→ Knowledge(知識)→ Wisdom(知恵)の4段階で、データが価値に変わる過程を表したモデル。
データマネジメント機能
シラバス案では「マネジメント(行政)、ガバナンス(司法・立法)、アーキテクチャ など」と、国のしくみにたとえて書かれています。この併記は原文どおりです。
データ品質管理
データが正確か、揃っているか、最新か、重複していないかを保つ活動。→ 詳しい解説
メタデータ管理
「データについてのデータ」=データの説明書きを整備する活動。→ 詳しい解説
11語
データの「置き場所」と「読み方」の分野です。データ基盤・DWHがここに置かれている点は、中分類8と間違えやすいところです。
データ基盤
データを蓄積・加工・分析・活用するための土台。→ 詳しい解説
データレイク
加工前のデータを、形式を問わずそのまま貯めておく置き場。
データウェアハウス(DWH)
分析しやすい形に整えたデータを、時系列で貯めておく倉庫。
データマート
DWHから特定の部門や用途向けに切り出した、小さなデータの置き場。
ELT / ETL
データを抽出(Extract)・変換(Transform)・格納(Load)する処理。順番の違いでELTとETLに分かれます。
構造化データ/非構造化データ
表形式に整理できるものが構造化データ、文章・画像・音声などがそうでないもの。
1次データ/2次データ
自分で集めたものが1次データ、他者が集めたものを使うのが2次データ。
パーソナルデータ
個人に関わるデータ。個人情報より広い概念として扱われます。
アノテーション
データに意味づけのラベルを付ける作業。AIの学習用データ作成でよく使われます。
擬似相関
本当は因果関係がないのに、相関があるように見えてしまうこと。
統計的バイアス/認知バイアス
データの偏りと、人の判断の偏り。どちらも誤った結論を招きます。
10語
AIを「使う側」の分野です。生成AIとAIエージェントが正面から入りました。
人間中心のAI社会原則
AIを社会で使うにあたっての国の基本方針。人間中心の原則、公平性・説明責任・透明性の原則、イノベーションの原則などからなります。
AI-readyな社会
AIを活用できる状態が整った社会。
AI事業者ガイドライン
AIを開発・提供・利用する事業者向けの国のガイドライン。
識別AI
分類や予測を行うAI。売上予測、成約予測、離反予測、顧客セグメンテーションなどに使われます。
マルチモーダルAI
文章・画像・音声など複数の種類の情報をまとめて扱えるAI。
ランダム性の制御
生成AIの出力のばらつき具合を調整すること。
RAGによる知識連携
外部の資料を検索してから回答させることで、生成AIの回答の根拠を補う仕組み。
プロンプトエンジニアリング
生成AIへの指示の出し方を工夫して、目的の出力を得やすくすること。
AIエージェント
目的を与えると、自分で手順を決めて実行するAI。
ガードレール
AIエージェントに置く歯止め。安全性への配慮、倫理的配慮、法令順守など。
5語
現行では「システム構成要素」の一部だったクラウドが、独立した中分類に格上げされました。
SaaS / PaaS / IaaS
クラウドサービスの提供範囲による分類。それぞれソフトウェア・実行環境・インフラを提供します。
パブリック/プライベート/ハイブリッド/マルチクラウド
クラウドの提供形態。誰と共有するか、複数を組み合わせるかの違い。
オンプレミスとクラウドとの違い
自社で持って運用するか、外部のサービスとして使うかの違い。
仮想化(ホスト型/ハイパーバイザー型/コンテナ型)
1台のコンピュータ上に複数の環境を作る技術と、その方式の違い。
クラスタ
複数台をまとめて1つのシステムとして動かす構成。
8語
AIを「仕組みとして知る」分野です。中分類10が使う側なのに対して、こちらは中身の話です。
教師あり学習/教師なし学習/強化学習
機械学習の3つの種類。正解を与えるか、与えないか、報酬で学ばせるか。
過学習
学習データに合わせすぎて、未知のデータに対する精度が落ちること。
ニューラルネットワーク
人の神経回路を模した計算のしくみ。
ディープラーニング(深層学習)
ニューラルネットワークを何層にも重ねた機械学習の手法。
大規模言語モデル(LLM)
大量の文章で学習した、言語を扱う巨大なモデル。生成AIの中核。
コンテキスト内学習(In-Context Learning)
追加の学習をせず、与えた例だけからその場で振る舞いを合わせること。
トークン
モデルが文章を扱うときの最小単位。
検索拡張生成(RAG)
外部の資料を検索して、その内容をもとに生成する方式。
12語
現行では「法務」の一部だった倫理が、独立した中分類になりました。用語例がとても多い分野です。
デジタルシティズンシップ
デジタル社会の一員として責任ある行動をとる考え方。
デジタルタトゥー
一度ネットに出た情報が消えずに残り続けること。
フェイクニュース/ファクトチェック
偽の情報と、その真偽を検証する行為。
エコーチェンバー
似た意見ばかりに囲まれて、自分の考えが増幅される状態。
フィルターバブル
推薦アルゴリズムによって、見える情報が偏ってしまう状態。
ミス/ディス/マルインフォメーション
誤情報(悪意なし)、偽情報(意図的)、悪意ある情報(事実だが害意をもって使う)の区別。
トロッコ問題
どちらを選んでも犠牲が出る状況を扱う倫理学の思考実験。
説明可能なAI(XAI)
なぜその結論になったかを人に説明できるAI。
ヒューマンインザループ(HITL)
AIの処理の途中に人の判断を挟むこと。
ハルシネーション
生成AIが、もっともらしい誤りを生成してしまう現象。
ディープフェイク
AIで作られた、本物に見える偽の画像・映像・音声。
フロンティアAIによるリスクと脅威
最先端の高性能AIがもたらす新しいリスク。
6語
利用者の視点から課題と価値を捉える分野です。中分類19「情報デザイン・情報メディア」にも新しい用語が入っています。
デザインの基本原則
近接・整列・反復・対比など、見やすく整える基本。
LATCHの法則
情報を整理する5つの切り口。Location(位置)/Alphabet(五十音・アルファベット)/Time(時間)/Category(分類)/Hierarchy(階層)。
インフォグラフィック
情報を図やイラストで直感的に伝える表現。
インクルーシブデザイン
多様な利用者を設計の初めから巻き込むデザインの進め方。
XR(クロスリアリティ)
AR・VR・MRなどをまとめて指す言葉。
メタバース
利用者が参加する3次元の仮想空間。